電子不足カルベン種を用いた元素化学

電子不足カルベン、特にホウ素が二つ置換したジボリルカルベンの合成と錯体化学の研究をしています。
ホウ素の持つ空軌道との共役により、カルベンが強いルイス酸として働き、特殊な元素の環境を作り出すことができます。
Shibutani, Y.; Kusumoto, S.; Nozaki, K., J. Am. Chem. Soc. 2023,
π電子供与配位子を用いた元素化学

0価炭素配位子であるカルボンを用いることで、様々な低配位電子不足元素種を安定化する研究を行っています。
低配位ホウ素、ケイ素などの典型元素錯体から、電子豊富遷移金属錯体の反応性まで広く研究しています。
Saito, K.; Kusumoto, S.; Nozaki, K. Chem Eur. J.2023,
金属配位子協働を利用した結合変換反応開発

金属中心だけではなく、金属と配位子が同時に、協働的に結合切断に関与する『金属-配位子協働作用』に着目し研究を行っています。特に金属と配位子間での電子移動を伴う結合切断/形成反応を利用し、強固な結合の単段階変換を開発しています。
Higashi, T.; Kusumoto, S.; Nozaki, K. J. Am. Chem. Soc. 2021,